『整形美人。』の主題歌が流れると、米倉涼子の美しさと知人を思い出す

米倉涼子は間違いなくドラマ界の女王であった。その地位を決定づけたのが『ドクターX』シリーズである。近年はドラマ以外の話題で名前を聞くが、それでも彼女が放ってきた華やかさが色あせたとは思えない。さらに、彼女の出演作ではもうひとつ心に残っているのが『整形美人。』(2002年)。スガシカオによる主題歌『アシンメトリー』は、いま聴いても気分が高揚する一曲だ。

『整形美人。』の米倉涼子はあらためて見るとセクシーでいい女

『整形美人。』は整形によって美貌を手に入れた女性の人生を描くという、かなり踏み込んだテーマの作品だった。一方で、主題歌がどれほどの影響を与えたかは覚えていない。たまたまYouTubeにアップされていた第1話を見返してみたら、印象が大きく変わっていた。当時は米倉涼子に色気を感じることもなく、特別なファンでもなかった。それがいまの感覚で見ると驚くほどセクシーでいい女である。見る側の年齢や価値観が変わると、女優の見え方もここまで変わるのかと実感させられた。

保奈美の挫折シーンにおぼえた違和感はさらに増していた

第1話を見て思い出したのが強烈な違和感をおぼえるワンシーンである。米倉涼子が演じる保奈美には容姿がそっくりな双子の妹・成美(虻川美穂子)がいるという設定だ。妹は整形していないからブスという役どころ。保奈美が挫折した時、かつての自分に戻って泣き崩れる場面が挿入される。この二役を演じているのが虻川美穂子であることを思うと、よく引き受けたものだと感じる。いま同じ演出をすれば批判は殺到し、コンプライアンス上の問題で放送は難しいだろう。当時の違和感はいま見るとさらに増していた。

スガシカオは『ストーリー』で好きになり『アシンメトリー』へと続く

それでも、第1話を見終えると自然に第2話も見たくなった。米倉涼子の存在感は圧倒的で、もしリアルタイムで見ていたら「新しいスターが出てきた」と感じただろう。というのも、この作品は再放送で見たからだ。そして、話題をスガシカオへと移していく。スガシカオは、SMAPに『夜空ノムコウ』(1998年)を提供したことで広く知られるようになったアーティストだ。ただ、僕が彼を意識したのは同年のその後にリリースされた『ストーリー』。そして、『アシンメトリー』という久々に心をつかむ曲が登場し、『整形美人。』の再放送を見たという流れだったと記憶している。あらためて見返して気が付いたのは、『アシンメトリー』はドラマの盛り上がる場面で効果的に使われていること。だからこそ、よりドラマを好きになったのだろう。

カラオケに行く知人の男がスガシカオ好き、歌がうまくて圧倒された

さらに話題はより私生活に及び、『ストーリー』と『アシンメトリー』は当時カラオケでよく歌った曲でもある。二人きりで行くこともあり、スガシカオが好きで歌のうまい男の知人と一緒に歌った。バンド経験者だったらしく、コブクロのボーカル・黒田みたいに声量があって圧倒されてしまった。このようにして『アシンメトリー』には女(米倉涼子)と男(知人)の記憶が重なって刻まれている。いまとなっては懐かしい思い出だ。

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けんぞう

ドラマと音楽が大好きなおやじ。放送当時のことを思い出し、ゆるーく楽しみながらドラマで使われた音楽について綴っていく。

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